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裏ルーツを訪ねて。シリウス号四国周遊931km。

  • 執筆者の写真: Aki Horiuchi
    Aki Horiuchi
  • 6月11日
  • 読了時間: 5分

開かなかった大きな古い扉が開いた法然院展を終え一息ついたタイミングで、母方の里である四国宇和島の母方の墓を訪ねた。


私の住む奈良県からはさほど遠くはないのに、私はなぜか今まで四国の地を踏んだことがない。 四国手前の淡路島や大三島など四国のごく近くまでは行っており何故いまだ四国入りしていないのか不思議なくらい。


謎の入院をはじめまたそれ以前から母方のルーツを示唆するような事がいくつかあり、以前から母方墓所を母や親族と訪ねたいと何度も言っていた三重在住の妹と母とで、母方墓所のある宇和島と戦中戦後に母が住んでいたという高知を私の真っ青な軽ワゴン“シリウス号”で巡って来た。同行したかった母の妹(私の叔母)は珍しくタイミングが合わず同行できず。


母は常々、若くして急逝した母の母(私の祖母。ハーフなのでは?と思うような顔立ちの絶世の美女だったらしく現存する写真でも確認。母には祖母の面影はあまりなし)が一人墓に入っているのが可哀想でしょうがないとよく言っていたので、私たち姉妹も「美人の祖母がかわいそうすぎるのでいつか行かなきゃ」と思っていた。


母は87才。2年前夫である私の父が他界、ずっとやっていた三輪参道の店の運営も年齢的にももう限界ということで父他界ののち間もなく隠居生活に入っている(残された父の作品や店の経営は私が担当)。 母は認知症状もあって、まるで普通な時と一体何言ってるの?といった状態が混在。母方の墓のある宇和島を出てから70年以上も経っているので、今回、母の記憶や記録など頼りに一緒に墓所を訪ねられたのは本当にギリギリのタイミングだったと思う。



行程は1泊2日、高知市内で一泊し翌日に墓と菩提寺のある宇和島へ。 妹の佳奈(長年エステサロンを経営エステ技術での多くの受賞のみならず50歳を過ぎて自身のボディ改革に目覚めベストボディジャパン全国大会にまで選出されるという私とは違う方面を追求しまくっている妹である)が「人生で一番美味しかったもの」として2人から「土佐の鰹の藁焼き塩たたき」をすすめられたそうで高知市の“ひろめ市場”で鰹の藁焼き塩たたきを食べることになった。



ひろめ市場は沖縄の牧志公設市場の雰囲気にも少し似た雰囲気の活気のある市場で、各店でテイクアウトしたものをテーブルのある飲食エリアで食べるフードコートのようなスタイル。客層は地元の人たちが多く席の確保が少し大変なくらい賑わっていた。


市場についてエレベーターに乗った際、私と年齢も近そうなご夫婦と同乗したのだけれどそのご夫婦のファッションが「それすっごくイイですねぇ〜♡」と思わず声をかけそうになるくらい私の好みのど真ん中で、その後も市場に美味しい魚を食べに来ている地元の方々のなかに私好みのファッションど真ん中の方がなぜか高確率でおられる。 そして、5、60代の男性で “えっ!?イケメン♡!! ”って2度見してしまうようなことってそれほど無いのではと思うのだけど何故ひろめ市場にこんなにたくさんおられるのだろう??


鰹の藁焼き塩たたきは、飲み物か?と思うほどすんなり食べられる絶品だったけど、高知ファッションとイケメンは何なんだろう。



高知市のホテルで翌日墓所を訪ねるにあたり、家系図をメモしながら母から詳しい話を聞いた。


宇和島にある二宮家の墓は祖父(母の父)が直系で絶世の美女だったその妻は若くして急逝し宇和島の墓に眠るも、戦後は祖父や母の姉妹は大阪に出てその際美女の祖母は分骨しその後亡くなった祖父の骨とともに大阪の永代供養の寺に納骨したとのこと。 母は3人姉妹で直系は絶えたため、祖父の弟さんとその家系で宇和島の墓をずっと守ってくれているということ。


「え〜〜〜〜っ!! それ美女のお祖母さん全然可哀想とかじゃなくない?」

「直系だった祖父が本来の墓に入ってないの方がご先祖からしたら心配なんじゃない?」


ということで「お祖父さんをこちらのお墓に入れられずすいませんでした。その後私たち子孫は元気でおりやっとご挨拶にまいりました」と宇和島の法円寺に行くことになりました。



なにしろ60年以上前のこと。そしてすでに姓も変わっていることもあり事前にお寺へは連絡せずとにかくお墓を探してみようと。とりあえずお寺にご挨拶に伺うとご住職の奥様がおられ二宮の墓は2つしかないのでとのことで、目指すお墓に辿りつくことができました。


ほどなくご住職が戻られ、事情を話すとご本堂でお経をあげてもらえることになりました。

ご住職による読経がはじまり少ししてその様子がなんとも丁寧で厳かで。

「これまるで法要やん。。。」

読経中のご住職に御本尊前でのお焼香をすすめていただき、それが法要であると確信となり、ふと目を御本尊の左に向けるとそこには内出の小槌を掲げた真っ青な顔の大黒様が。。。




読経が終わり、ご住職がお寺に残る位牌も見つけてくださりご先祖から今に至る血脈がはっきり確認できたところでご住職から「お寺の過去帳に祖父の名を記載しておきますね」とのお言葉をいただきました。


すでに姓が変わっていて表立った直接のつながりはないものの、確かにこの地に縁のある祖父、母、そして私と妹。

ご先祖からすると行方不明になっていた長男が帰ってきた瞬間であり、またご住職の深いご理解で法要と過去帳への記載によって祖父の里帰りが叶うこととなったのでした。



それが法要であると気づいた瞬間、姓は違えど血脈でいえば「三姉妹長女の母直系やん!!」そして「三姉妹長女の私、直系や〜ん!!!」の気付き。急いでお布施封筒に追加した1万円。。。


青い御尊顔の大黒天については、私の絵のテーマとして何度も強く表れているものなのですが、その後調べてみてもとくに四国や宇和島に青い大国主が多いわけでも無いようで、以前からお寺に伝わるご神像の大黒展を今のご住職が補修新たに開眼をされたもののようでした。



姓ではなく血脈を辿ると、私は宇和島二宮家の裏直系ともいうべき関係なのでした。

昔は漁師船をいくつも束ねる棟梁のような家だったそうな。


何故かドストライクのファッションと5、60代高確率のイケメン律、そして青の大黒天。それもまたルーツからの呼びかけだったのでしょうか。



四国周遊1泊2日の旅。軽ワゴン"シリウス号" 総移動距離931km 無事終了。










 
 
 

1 comentario


ナイトウ タツミ
ナイトウ タツミ
11 jun

お元気で。 日本の宝です。

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